・パートナーとケンカしたり揉めたりすることが多い
・パートナーとの関係を改善したい
この記事で紹介する「結婚がうまくいかない理由」を知ると、毒親育ちの結婚生活を見直すことができます。
この記事では、毒親育ちの結婚がうまくいかないときの対処方法も紹介します。
この記事を読み終えると、今後は相手との関係について悩むことはなくなり、穏やかな結婚生活を送れます。
結婚は法的に夫婦になること

結婚とは、婚姻届けを役所に提出して、法律的に夫婦であると認められる手続きです。
結婚について、詳しくは下記の記事を参考にしてください。
毒親育ちの結婚生活は毒親の影響を受けすぎる

毒親育ちの結婚がうまくいかない理由は下記のとおりです。
- 人間関係の築き方がわからない
- 相手を傷つける言動をする
- 相手に意地悪や嫌がらせをする
- 相手に素直になれない
- 相手に責任を押し付ける
人間関係の築き方がわからない
毒親から学べる人間関係は誰にでも通用する人間関係ではないからです。
基本的なコミュニケーション方法は家族とのやり取りから学び、学校や社会で自分に合った方法を見つけます。
しかしながら、毒親と毒親育ちの人間関係は、毒親が主、毒親育ちが従の主従関係で成り立っています。毒親育ちが誰にでも通用するコミュニケーションを学べる場所がありません。毒親との人間関係が「正しい人間関係」と思い込み、まともな人間関係を知らないまま成長します。
思い込みは、みずから気づくきっかけがない限り変えられません。変えようとしても変わるまでには時間がかかるので、結婚生活が短期間で終わりやすくなります。
相手を傷つける言動をする
毒親育ちは、毒親のコミュニケーションの取り方しかわからないからです。
毒親は、自分より格下の相手を否定したり侮辱したりするのが当たり前なので、子供(毒親育ち)に対してその言動をします。たとえば下記のとおり。
- お前は〇〇(毒親が嫌いな人物)に似ている
- お前は何をやってもダメな人間だ
- お前は出来損ないだ
- お前は臭い、醜い、汚い、能力なし
- お前は川から拾ってきて、仕方なく育ててやっている
このようなことを言われて育つと、子供は真に受けて自己否定するようになります。その影響を受けて「(相手に)何を言ってもいい」と理解するので、相手が傷つくであろうことも悪びれずに言います。子供の立場からすると、毒親から学んだことを体現したにすぎません。
これが結婚生活となると、相手に対する思いやりが欠けています。相手だって許容範囲に限度があるので、次第にコミュニケーションを取りたいとは思えなくなります。
相手に意地悪や嫌がらせをする
毒親育ちは、毒親から一方的に価値観を押し付けられてきたからです。
毒親は、「子供(毒親育ち)のため」という大義名分があれば、何をやっても許されると信じています。すべては毒親の自己満足のための言動です。たとえば下記のとおり。
- 子供の大切なモノを無断で捨てる
- 子供が興味を持っていることを全否定する
- 子供の能力を過小評価して、やる気を失わせる
- 子供のプライバシーに立ち入って口出しをする
- 子供に反論の余地を与えない(有無を言わさずに従わせる)
子供の立場からすると、毒親から意地悪や嫌がらせを受けていると認識します。ですが、毒親がもっともらしい理由をつけて自分の言動を正当化するので、子供はぐうの音も出ずに黙り込むか反論せずに従うだけ。毒親育ちにとってはそれが当たり前なので、成長するにつれて毒親と同じ方法を使うようになります。
これが結婚生活となると、信頼関係を築けません。相手はあなたの言動によって精神的に追い詰められて、反撃するタイミングを見計らっています。立場が変わって、今度はあなたが相手にとっての毒になっています。
相手に素直になれない
毒親育ちは、ありのままの自分を認めてもらったことがないからです。
毒親が相手を判断する基準はスペックと世間体で、どちらも毒親の満足するレベルなのが絶対条件です。毒親育ちはつねに毒親の評価を気にして成長するので、他人から嫌われないように八方美人と化します。
毒親育ちは相手に求められるスペックをすべて満たそうと努力しますが、努力が実を結ばない場合は自分を責めます。「もっとよくならなければ」と脅迫観念が強く、完璧主義者の傾向にあります。
そのため、結婚生活になると、相手に多くを求めるようになります。「自分ができることは相手も当然できるはず」という思い込みがあるので、相手ができていないと感じて責め立てることも。無意識のうちに相手を追い詰めています。
相手に責任を押し付ける
毒親育ちは、自分の居場所を確保しておきたいからです。
毒親は、子供(毒親育ち)に対して絶対的な権力を握りたい性分です。有利に事が進めば何をしてもいいと認識しているので、毒親にとって都合のいい理屈だけを並べて子供の言動を制限します。子供は親の言うことを信じてしまうので、それに気づけずに成長します。
毒親育ちからすると、毒親から言動を抑え込まれている状況なので、いったんタガが外れたら感情や言動を自分でコントロールできなくなります。はたから見ると、支離滅裂だったり筋が通らなかったりする「痛い人」になります。
そのため、結婚生活となると、相手と会話のキャッチボールが成り立ちません。毒親育ちは「自分は悪くない」という前提でいるので、相手は結婚生活に絶望しか感じなくなります。
毒親育ちの結婚がうまくいかないときの対処方法

毒親育ちの結婚がうまくいかないときの対処方法は下記のとおりです。
- 毒親のような人ばかりではない
- 自分と同じ人はひとりもいないと意識する
- 相手の話を最後まで聞く
- 相手の状況を想像する
- 感情と事実を切り分けて考える
この3つの対処方法は、どれも結婚だけに限ったことではなく、人間関係を築くうえで大切な心構えでもあります。
これだけだとわかりにくいので、それぞれ詳しくご説明します。
毒親のような人ばかりではない
毒親育ちは、毒親に嫌な思いをさせられ続けてきたからです。
毒親から理不尽な仕打ちを受けたり支離滅裂な言動を繰り返されて、毒親育ちは人間不信になっています。愛想がよく、コミュニケーション上手に見えても、他人を信用するのが怖いと感じることも。心の内では他人と一定の距離を置いています。
ですが、世の中のすべての人が毒親のような人ではありません。あなたの考えや価値観を受け止めてくれる人も、理解してくれる人もいます。付き合う相手は自分で選べます。相手と向き合って話してみないと、人となりはわかりません。
自分と同じ人はひとりもいないと意識する
毒親育ちは、相手の能力・スキルが自分と同じかそれ以上という前提を持っているからです。
毒親育ちは家族から無下に扱われてきたので、他人に相談したり頼るのが苦手です。そのぶん、自分の解釈で物事を進めて自力で解決してきたから、「自分でどうにかなる」と思いがち。他人に厳しい面があります。
ただ、誰にでも得意不得意はあるので、言い換えればあなたの苦手なことをパートナーが得意なこともあるということ。とくに結婚生活はお互いの苦手を補い合いながら、相手と一緒に築くものです。
相手の言動にイラっとしても、しばらくは温かい目で様子を見てください。相手も解決に向けて考えているので、困ったり悩んでいたりしたときに手を差し伸べれば十分です。あなたの常識を相手も受け入れられるとは限りません。
相手の話を最後まで聞く
毒親育ちは、自分にとって都合の悪い話を受け入れられないからです。
毒親と同じように毒親育ちも自分の都合を優先するので、相手の話を聞き流したり、相手の話を遮って自分の話に話題をすり替えたりします。毒親育ちは自分の考え方や価値観を否定されるのを恐れているので、相手が異論を唱える隙を作りたくないのです。
ただ、自己主張だけを押し通すだけでは何も変わりません。反論したい気持ちをぐっとこらえて、まずは相手の話をいったん受け入れてみてください。相手の話を聞くことで、あなたの話も聞いてもらえます。
相手の状況を想像する
毒親育ちは、自己中心的な発想で物事を捉えているからです。
毒親育ちによって思考回路に違いはありますが、大きく分けて「自分を中心に世界が回っている」と考えているか、自分を悲劇のヒーロー(ヒロイン)に見立てて同情を狙うかのどちらかです。いずれにしても、相手を含めた周りの人は自分の引き立て役なので、自分には関係ないし考慮する必要もないと認識しています。
ただ、物事を動かすときや問題を解決するときはお互いが折り合いをつけます。どちらか一方の主張だけが採用されることはほとんどありません。相手の話を最後まで聞くと、その話を持ち出した理由も見えてきます。
どうしても相手の話が理解できないと感じたら、そのことを相手に伝えましょう。話を聞いてくれているとわかれば、相手はあなたにわかってもらえるように丁寧に説明してくれるはずです。
感情と事実を切り分けて考える
毒親育ちは、いったん感情が揺さぶられるとそれ以外のことを考えられなくなるからです。
たとえば、相手から「その服、似合わない」と言われた場合。とっさに反論したくなるのは、自分をファッションセンスを否定されたと感じたのが原因です。
ですが、相手はあなたに嫌な思いをさせるためだけに言ったとは限りません。似合う服を提案したり、参考になる雑誌を紹介したり、冒頭の発言の先に本当に言いたいことがあるかもしれません。
相手の話を最後まで聞いてみないと、相手の意図はわかりません。相手に確認すると、思い込んでいたことと違うことが意外に多いです。
まとめ:自身の言動を見直して結婚生活の軌道修正をしよう!

上記で紹介した「毒親育ちの結婚がうまくいかないときの対処方法」を実践していただくと、今後は結婚生活で悩むことはなくなり、パートナーと良好な関係を築けます。
最後にもう一度内容を確認してみましょう。毒親育ちの結婚生活がうまくいかないときの対処方法は下記のとおりです。
- 毒親と同じ人ばかりという思い込みをやめる
- 自分と同じ人は一人もいないと意識する
- 相手の話を最後まで聞く
- 相手の状況を想像する
- 感情と事実を切り分けて考える
最初は慣れないことをするので抵抗があると思いますが、何度もこの記事を読み直すとともに自分の言動を振り返ってみてください。
できるところから自分の言動をあらためていけば、相手に対する接し方もコミュニケーションの取り方も変わります。気づいたときには毒親と似た人との人間関係さえもなくなっています。
毒親の影響を受けすぎて、毒親育ちは自分の都合のいいようにしか物事を解釈できなくて、みずから波乱万丈な人生を選んでいます。はたから見たら、「この人はいったい何をやりたいのだろう?」ということを繰り返しています。
結婚は権利があるだけで、義務ではありません。ですが、結婚して家庭を築くのであれば、パートナーと良好な関係を続けていきたいもの。さっそく行動に移していきたいですね。