・毒親育ちが結婚に求めることを知りたい
この記事で紹介する「毒親育ちが結婚した理由」を知ると、毒親育ちと相性のいい結婚相手を知ることができます。
この記事では、毒親育ちが結婚したくない理由とあわせて、実際に結婚して良かったことをご紹介します。
この記事を読み終えると、結婚に対する考え方が柔軟になり、人生の選択肢を増やせます。
結婚は法的に夫婦になること

結婚とは、婚姻届けを役所に提出して、法律的に夫婦であると認められる手続きです。
結婚について詳しくは下記の記事を参考にしてください。
毒親育ちにとって結婚はハイリスク【体験談】

毒親育ちにとって、結婚はハイリスクでしかないからです。
毒親「じゃない親」に育てられた人でさえ結婚のハードルが高いと感じられるので、毒親育ちにはよりハードルが高いものに感じます。
毒親育ちが結婚したくない理由は下記のとおりです。
- 結婚生活に良いイメージが持てない
- 毒親に結婚を強要され続けてきた
- 相手に迷惑をかけるかもしれない
- 自分が毒親になるかもしれない
- 結婚しなくてもパートナー関係を築ける
- 自由時間を奪われる
- 自分のことで精いっぱいだった
結婚生活に良いイメージがない
毒親育ちは、毒親の夫婦生活を目の当たりにしてきたからです。
どんな夫婦でも悩みや不安のひとつふたつはありますが、毒親の場合はそれが顕著です。たとえば下記のとおり。
- ケンカや言い争いが絶えない
- 毎日のように愚痴を言い合っている
- 夫婦間の会話がない(もしくは続かない)
- 夫婦間で主従関係が成立していてモラハラを受ける
- 夫婦間で暴力が日常茶飯事でDVを受けている
このような毒親の言動を見続けていると、毒親育ちは「結婚=不幸の入口」と認識します。暴言や暴力に限らず、毒親間に会話がないのはお互いに無関心だと見て取れます。
そのため、毒親の結婚生活を見ると、結婚そのものに意味を見出せなくなります。これは大人になっても消えません。
毒親に結婚を強要され続けてきた
毒親育ちは、毒親の価値観を押し付けられてきたからです。
毒親が結婚を強く勧めるのは、毒親自身のスペックや条件を優先したもの。「孫のいる自分」に満足したいだけです。私は、中学生くらいから一度目の結婚までの約15年間、毒親に「結婚しろ」と言われ続けていました。
そのため、私の場合は「いわゆる結婚適齢期のうちに結婚するのが正義」と錯覚し、毒親育ちが距離を置くべき相手と結婚。相手のヤバさに気づいて離婚しました。
今思えば、結婚したかったわけではなく、「結婚は良いものだ」と思い込まされていました。
相手に迷惑をかけるかもしれない
毒親は、いつまでたっても子供(毒親育ち)に執着するからです。
大人になっても、毒親の干渉や介入はなくなりません。年を取れば取るほど考え方が固くなるので、毒親によっては時を経るごとに干渉や介入が悪化する場合もあります。
そのため、長い付き合いになる結婚相手、相手の家族や親族に迷惑かけるのは避けたいところ。毒親の言動が予測しにくく、対処に労力を使うくらいなら結婚という形にこだわる必要もありません。
自分が毒親になるかもしれない
毒親育ちは、毒親の子育てしか知らないからです。
毒親は結婚の先に出産を見据えています。しかし、まだ子育ては女性がするものという認識が根深いので、「子供に自分と同じ思いをさせるのではないか」という不安は拭えません。
そのため、同じことを繰り返さないように、根本的な原因を取り除いておきたいもの。結婚しない選択をしないのは自然な流れでもあります。
結婚しなくてもパートナー関係が築ける
誰かと共同生活をするのに、結婚が絶対条件ではないからです。
今は、同棲や事実婚のような関係も受け入れられる時代です。パートナーの合意が得られれば、どのような関係を築くのかは自由です。
結婚となると、手続きのハードルが高くなるぶんプレッシャーになって、知らず知らずのうちにお互いがお互いを拘束していることも。許容度のある関係を築こうとするなら、結婚にこだわる必要はありません。
自由な時間を奪われる
毒親育ちは、毒親に過干渉・束縛を受け続けてきたからです。
毒親育ちは、毒親によって自分のやりたいことも興味のあることも制限されてきました。結婚して、また「家族」という存在に縛られるのはこりごり。
ましてや、毒親から逃れて自由を謳歌できるようになっていたら、なおさら。毒親に奪われた時間を取り戻すのに、時間はいくらあっても困りません。
自分のことで精いっぱいだった
毒親育ちは、人には言えない闇の部分を抱えているからです。
毒親から攻撃を受けすぎて心身にダメージを受けているので、毒親育ちは毒親の毒が抜けきるまで情緒不安定になります。感情のコントロールがしにくいので、周りの人に八つ当たりしがち。自責の念が強いと、うつ病やアルコール依存症など何らかの精神障害を抱えることもあります。
そのため、結婚を考えたくても二の次になります。
毒親育ちの私は根拠のない自信が持てて結婚した

毒親育ちの私が結婚したのは、その相手であれば毒親と同じような人生を歩まずにすむと確信できたからです。
毒親育ちが結婚した理由は下記のとおりです。
- 毒親のことを理解してくれた
- 自分の言動に責任を持てるようになった
- 問題が起きても一緒に乗り越えられそうだった
毒親のことを理解してくれた
毒親育ちではなくても、初対面で相手のことがわかるからです。
大人になると色々なタイプの人と出会うので、ちょっとした言動で人となりが想像できます。私もパートナーと一緒に毒親に結婚の挨拶へ行ったところ、パートナーは「お高く留まっている人(見下している)」という印象を受けたようです。
大切なのは、パートナーに毒親が「関わるとヤバい人」だと肌で感じ取ってもらうことです。自分が被害を受けていないので、毒親の所業を理解できないのは当たり前のこと。すべて理解してもらおうとするのは誰であっても難しいです。
自分の言動に責任感を持てるようになった
有言実行できる人はあまりいない存在だからです。
面倒なことをしたくないので、毒親は自分の手を下そうとしない代わりに口先だけ達者です。たとえば、「あなたが心配」という理由で口うるさく攻撃するのに、相談に乗るとか手を差し伸べないパターンです。他の手段を使う毒親もいますが、いずれにしても自分の都合だけを押し付けるので信用できません。
誰にでも自分に甘い面を持っているぶん、どんなことでも筋を通そうとする姿勢には心を動かされます。毒親と明らかに違う面があると、「この人は大丈夫」と安心感もあります。
問題が起きても乗り越えられそうだった
付き合っているときから、会話のキャッチボールが成り立っていたからです。
生活スタイルや子育ての方針など、結婚すると付き合っていたとき以上に踏み込んだ話をすることが増えます。2人で決めていくので、価値観のすり合わせをしてお互いが納得のできる生活を築く必要があります。会話が必要不可欠になります。
毒親育ちは、毒親に否定され続けてきたぶん、自分の考えや意見を言うのに抵抗があります。それでも会話ができるのは心を開ける相手だし、そういう相手に出会えるのはめったにないことです。
この3つの理由がなければ、私は結婚しようとは思いませんでした。結婚にあこがれがあったわけではないし、デメリット(リスク)が多いともわかっています。勢いで飛び込んでもいいと思えるものでもありません。
だからこそ、私は「これだ」と思える決定的なものがない限り、結婚しなくてもいいと思います。
毒親育ちの私は結婚して安心できる場所ができた

とはいえ、実際には結婚した身なので、毒親育ちが結婚して良かったと思うことを紹介します。
苗字が変わる
目に見える形で、毒親とのつながりを感じなくて済むからです。
役所などでの名義変更の手続きは時間がかかるし、手間もかかります。変更後の苗字に慣れるのも時間がかかりますが、新しい人生を送れるという点で気持ちの切り替えには有効です。
将来的に夫婦別姓が浸透したら、わざわざ苗字を変えずに済むかもしれません。ですが、毒親育ちには検討の余地がある方法です。
信頼できる味方ができる
毒親育ちは、他人を信用するのに時間がかかるからです。
毒親からぞんざいに扱われてきたぶん、はじめのうちは家族で信用できる人がいることに違和感を覚えます。ですが、自分の意思で選んだ相手でもあるし、信頼できる相手は精神的な支えになるし心強いです。
もっとも大きいのは、家族の価値観を変えるきっかけにもなることです。パートナーの家族観が交わるので、自分が経験した辛い家庭環境を築かずに済みます。
不満・ストレスフリーな生活を送れる
新しい考え方や価値観を吸収できるからです。
どんな問題もパートナーと2人で解決するので、問題によっては言い争いになる可能性はあります。ですが、お互いが言いたいことを言い合えて納得できる方法を選べるので、後になって問題がぶり返されはしません。
お互いがお互いの考え方や価値観を受け入れているので、相手から批判や攻撃されません。精神的な負担がなく、穏やかに生活できます。
物事を見る視点が広がる
毒親以外の価値観を広く知れるからです。
毒親の問題ひとつを挙げてみても、パートナーとあなたとで考え方や捉え方は違いがあります。信用できる存在の話はその意図がわかるぶん許容できます。それが少しずつ周りの人にも波及して自分自身が寛容になって、いつの間にかあらゆる考え方を受け入れられる体制が整います。
物事を見る視点が広がると、周りの人に相談しやすくなるし問題解決のスピードも速くなります。精神的にも豊かになれます。
自分に合う方法を選びやすくなる
自分のことを良く見せようと背伸びしなくていいからです。
自分の価値観で判断できるようになるので、自分の言動にいっそう責任がともないます。そのぶん自分の言動に自信を持てるし、毒親をはじめ他人に何を言われても振り回されなくなります。
自分の裁量でできることが増えて戸惑いもありますが、小さな選択を積み重ねれば慣れていきます。
まとめ:自分のタイミングで結婚しよう!

上記で紹介した「毒親育ちが結婚した理由」と「結婚して良かったこと」を参考にしていただくと、結婚に対する考え方が柔軟になり、結婚を人生の選択肢のひとつとして考えやすくなります。
最後にもう一度内容を確認してみましょう。毒親育ちが結婚の決め手になることは下記のとおりです。
- 毒親のことを理解してくれる
- 問題が起きても一緒に乗り越えてくれる
- 自分の言動に責任を持てるようになること
結婚を肯定的に受け止めるには時間がかかるかと思いますが、この記事を読んで人生の選択肢を増やしてみてください。
人生の選択肢が増えるとできることが増えて、自分の力で人生を切り開くチャンスにめぐり合えます。チャンスを逃さず生かせば、想像すらできなかった未来も手にできます。
結婚がすべてではありません。ですが、結婚に前向きになれたときに婚活すると、出会いがあります。自分に合ったタイミングを逃すのはもったいないですよね。
上記の内容を実践した後は「人生を切り開く決断力の鍛え方」が必要です。具体的に学びたい方は下記にも目を通しましょう。