- 毒親育ちは結婚に不向きだと考えている
- 2度も離婚しているなら、結婚不適合者だと思う
- 離婚するぐらいなら結婚しなければいいのにと思う
実は、私は2回結婚して、2回離婚しています。こうお伝えすると、性格に難があるんじゃないか、結婚不適合者なんじゃないかと思われがちです。しかし、それだけじゃないんじゃないか…と思うのが私の見解です。
そこでこの記事では、毒親育ちが離婚に陥りやすい理由について考えていきます。
「毒親育ちは結婚に不向きではないか?」という問題に対して、私の個人的見解も紹介するので、参考になりましたら幸いです。
佐藤みなと
30歳のときの離婚をきっかけに自分の親が毒親だと気づき、「毒親の解毒メソッド」を構築しながら解毒。毒親とは絶縁済。現在は、毒親育ち専門のカウンセリングを行っている。1児のママ。
毒親育ちが離婚に陥りやすい理由【体験談】
毒親育ちが離婚に陥りやすい理由は、一言でまとめてしまうなら「相手を見る目がない」に尽きます。しかし、これだけでは説明不足なので、詳しく解説します。
- 理由1:自分も相手も毒親育ち
- 理由2:どちらか一方でも親離れ・子離れができていない
- 理由3:プライドが高いのに自信がない
- 理由4:会話のキャッチボールが成立しない
理由1:自分も相手も毒親育ち
まず、自分も相手も毒親育ちだったことです。毒親育ちであること自体は問題なく、問題なのは、どちらか一方またはどちらも解毒ができていないことです。
自分の親を毒親認定して、さらに自分で行動を起こさなければならず、解毒には時間がかかります。しかし、少なくとも毒親認定までは済ませておかないと、毒親の価値観と世間体に苦しむことになるでしょう。
たとえば、
- 結婚式が無駄に盛大すぎる
- 相手がモラハラで、常識や善意を押し付ける
- 相手に搾取されていると感じてメンタルが病む
- 結婚後に問題が頻発して地獄を見る
といったことです。過去の重大事項でさえ共有されず、問題が次から次へと出てきます。言われなければ知る由がないぶん、後出ししてきたり、それを責任転嫁します。「おかしい」と思ったことを軌道修正できないところまで放置されて、関係が悪化します。
理由2:どちらか一方でも親離れ・子離れができていない
次に、どちらか一方でも親離れ・子離れができていないことも、離婚の原因になります。
日本では、いまだに家族神話を信じている人もいます。しかし、実家に帰省、母親や父親に会いに行ったり電話をしたり…それ自体は親孝行ととらえられることでも、それが度を超すレベルになってしまえば看過できないでしょう。
当時の夫たちは、これに当てはまります。休みのたびにひとりで実家に帰省、朝から晩まで滞在していました。子供のお世話や家事をせずにその状況で、自分の家庭を顧みない行動は、当時の夫たちに家庭を持つことの自覚がなかったのだと思います。
そして、それを指摘した場合でも、当時の夫たちや義母(毒親)から言葉で総攻撃を食らう始末。正直、「こんな人とはやってられない」という気持ちになったのは、言うまでもありません。
理由3:プライドが高いのに自信がない
プライドが高いのに自信がない、いわゆる自己肯定感の低いタイプです。
自己肯定感は、高ければいい、低いから悪い、というわけではありません。しかし、低いことに無自覚、コンプレックスも強いわりに、世間体を重視して自分を良く見せようとするから、そのギャップで自信をなくすのです。
このギャップは、モラハラ的な言動でカバーをしようとします。高圧的な言動、乱暴な言葉遣い、自分が優れていると誇示などが挙げられます。ギャップを隠しきれていないので、客観的には「残念な人」にしか見えなくなります。
理由4:会話のキャッチボールが成立しない
毒親育ちとの自覚ができないままでいると、ピンチのときに自己保身に走り、会話のキャッチボールが成立しなくなります。
たとえば、相手が浮気していたことが発覚した場合、「自分が浮気したのはお前のせいだ」と平然と言ってしまえる状況です。自分の非は認めず、相手に責任転換をしたり、問題解決を相手に押し付けたりします。会話(対話)の余地を作ろうとしません。
また、自己保身のための言い訳も目立ちます。「でも」「だって」などは、息を吸うように返答時に多用します。不毛な会話の繰り返しに嫌気がさして、最終的に三行半を出さないと心身の安全を守れないところまで追いつめられてしまいました。
毒親育ちは結婚に向かないのか?向き不向きの考察
結婚の向き不向きと毒親育ちであることに、関係性はありません。
理由は、毒親育ちでも普通育ちでも、結婚と離婚を繰り返す場合があるからです。育ちの問題はなく、個人の価値観や性格によると考えています。
もちろん、毒親育ちは普通育ちの家庭環境についてイメージがわかず、家庭を築く過程で苦労することはあるかもしれません。それでも、他人同士が一緒に暮らすのだから、結局は夫と妻が作り上げていく苦労は誰もが経験するのではないでしょうか。
2回離婚した経験から言えるのは、「会話のキャッチボールができることがめちゃめちゃ重要」ということ。これは、毒親育ちだろうと毒親育ちじゃなかろうと関係なくて、個人の資質です。
具体的には、
- 相手の話を最後まで聞くことができる
- 自分の意に反したことも一度は受け止める
- 落ち着いて建設的に会話をしようとする姿勢がある
です。相手と自分は違う存在だという前提のもと、お互いを理解して歩み寄ることができるのか。それさえできていれば、結婚生活を続けられるのではないでしょうか。
会話のキャッチボールがうまくできるようになる工夫【体験談】
では、会話のキャッチボールがうまくできるようになるには、どのようなことに気を付ければいいでしょうか?私自身が実践している工夫は以下のとおりです。
工夫1:相手に興味を持つ
まずは、相手に興味を持って接することです。
自分の興味のない話をする相手に、露骨に興味ありませんという言動をする方もいらっしゃいます。しかし、自分がそれと同じことをされたら嫌だと感じるのではないでしょうか。
自分が嫌だと感じるなら、その言動をしないためにも相手の話に耳を傾けましょう。自分に興味の話をしていても、自分の興味との共通点があったり、新しい気づき・発見につながったりします。始めからシャットアウトしなくても良いことの方が多いです。
工夫2:相手の話をよく聞く
次に、相手の話をしっかり聞くことが大切です。
話を聞くときには、相手が何を伝えたいのかを考えながら聞くと、返事もしやすくなります。
相手の立場に立って、「聞いているよ」というサインを出すために、相づちを打ったり、うなずいたりしましょう。話の間があったなら、「いいね!」「すごいね!」など、一言添えることも効果的です。
工夫3:質問をして会話をする
相手が話した内容に対して、質問をすると会話が続きやすくなります。
個人的には「はい」「いいえ」で答えられない質問がおすすめです。英語にある5W1Hの質問、「何が」「いつ」「どこで」「誰が」「なぜ」「どのように」です。特に、子供との会話では、自分で言わせたいので意識的に頻度を増やすようにしています。
たとえば、相手が「週末に旅行へ行った」と話したときに、「楽しかった?」と聞いたらそこで会話が途切れてしまいます。でも、「どこに行ったの?」「何をしたの?」などと聞くと、相手も話しやすくなり、会話がはずみます。
工夫4:自分の話をしすぎない
会話で相手が求めていることは、自分の話を聞いてもらうことが多いです。求められていないことの多いこちらの話は、しすぎないに越したことはありません。
会話の内容によりますが、多くの場合、会話の主人公は相手だと思って進めていくと、相手主導で話を盛り上がりやすくなります。一方、自分の話をしすぎると、自慢話をしたいんじゃないかなどネガティブに捉えられてしまうことも多いです。
相手を尊重するために、自分の話は2割くらいにとどめておくことが大切です。
工夫5:状況に応じて自分の意見を伝える
相手の話を聞くだけではなく、自分の意見、感想、体験をシェアしていきます。自分から話すというよりは、その状況に応じて、適切なタイミングで話すことが大切です。
たとえば、旅行の話になった時、相手が一通り話を終えてから「私も〇〇に行ったよ」というような形です。相手の話を遮らないタイミングで話を転換させる意味で、自分の意見や話をすることが円滑なコミュニケーションにつながります。
まとめ:毒親育ちだから結婚は不向きとは限らない
この記事では、毒親育ちが離婚に陥りやすい理由について考えていきました。「毒親育ちは結婚に不向きではないか?」という問題に対して、私の個人的見解も紹介するので、参考になりましたら幸いです。
最後に、毒親育ちが離婚に陥りやすい理由についておさらいしましょう!
- 理由1:自分も相手も毒親育ち
- 理由2:どちらか一方でも親離れ・子離れができていない
- 理由3:プライドが高いのに自信がない
- 理由4:会話のキャッチボールが成立しない
毒親育ちだと、育った家庭の異常性から「家庭を持つべきではない」という考えにとらわれやすいです。ただ、それは理由のひとつになり得るだけにすぎず、実際は違うこともあります。そう考えると、自分で自分に呪いをかけているような状況になっているだけではないでしょうか。
毒親育ちであることだけを理由に、選択肢を狭めない心がけは大切です。毒親育ち以外のベクトルで、自分の人生を考えていきたいですね。
親のお悩み解決カウンセリングがおすすめです
毒親のお悩みは、毒親のお悩み解決カウンセリングで解消することがおすすめです。
結婚、妊娠、出産、育児は、毒親育ちの女性だけでなく、男性にとってもハードルの高いことでしょう。だからこそ、生涯独身を決めている方が多いのですが、決めつけているだけで本心は違うこともあります。
決めつけ(決断)は、毒親育ちが解毒するために大切なことのひとつです。しかし、それによってあなたの自由や選択肢を狭めてしまっては、本末転倒ではないでしょうか。
効果的なのは、肯定も否定もせずに自分の話を聞いてもらうことです。話を聞いてもらうことで、納得感が増したり、新たな価値観に気づくこともあります。ぜひ受けてみてくださいね!
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