- 自分のことがよくわからない
- 毒親から逃げたいけど何から始めていいかわからない
- 周りの顔色をうかがってばかりで苦しんでいる
毒親育ちは、毒親をはじめ周りの人の目を気にして生きてきて、「自分のしたいことがわからない」と考える傾向があります。そのため、毒親から離れられなかったり、毒親から離れても別の人に依存してしまうケースは非常に多いです。
私も、毒親と絶縁してからしばらくの間は自立しなければいけないことにプレッシャーを感じていました。良くも悪くも、身近に誰かがいないと不安に感じることもありました。
そこでこの記事では、価値観マップの作り方、毒親育ちが価値観マップを作るときのコツを紹介します。
この記事を読み終えると、本来の自分の姿を再発見することができ、今後は自分に合った選択をしやすくなります。
価値観マップは自分の価値観を「見える化」するもの
価値観マップとは自分の価値観を見える化(視覚化)したものです。
リベラルアーツ大学を運営している両学長が提唱しているもので、「人生の羅針盤」とも呼ばれています。
毒親育ちが価値観マップを作る目的
価値観マップは、毒親の影響度によって作る目的が変わります。
毒親の影響の度合いによっては、価値観マップを作ることが心身のダメージとなることがあります。今置かれている状況にあわせて、価値観マップを作る「目的」を設定してください!
毒親の影響の度合い別に価値観マップを作る目的をまとめたので、下記の表を参考にしてみてくださいね。
価値観マップは、毒親による毒され具合によって「向き・不向き」があります。
そのため、
- 毒親に対する恨みがしみついている
- 自分の人生を前向きにとらえるのが難しい
- 自分の問題を周りのせいだと責任転嫁している
というように、自分の身に起こった出来事、起こっている出来事を否定的な毒親育ちに、価値観マップは効果を発揮しません。
価値観マップの作成手順は5つ
価値観マップの作成手順は下記のとおりです。
- 手順1:ノートもしくはスマホアプリを用意する
- 手順2:自分の価値観・考え方を書き出す
- 手順3:書き出した自分の価値観・考え方を深堀りする
- 手順4:価値観マップを完成させる
- 手順5:価値観マップに書いたことを行動に起こす
手順1:ノートもしくはスマホアプリを用意する
ノートもしくはスマホアプリに、あなたが大切にしている考え方を書き出します。
紙だと思いついたことを順に書き出したり、付け加えたりしやすく、デジタルよりも思考が整理されやすいと言われています。なので、より効果を実感したい人はノートが効果的です。
毒親に見られるリスクがある場合は、スマホのアプリを活用してください。
手順2:自分の価値観・考え方を書き出す
書き出す内容の基本は下記の4点です。
- 自分にとっての幸せ
- 何を大切にして生きているのか
- 何をどうしたくて、今ここにいるのか
- 人生のやりたいこと30選
誰かに見せなければいけないものでも、誰かに批判されるものでもありません。自分の気持ちに素直になって、思いのまま書き出してみてください。
思うように書き出せないときは、「好きなこと」「嫌いなこと」、毒親からされて「嫌だったこと」を書くのがおすすめです。
手順3:書き出した自分の価値観・考え方を深堀りする
自分の価値観・考え方を深堀りすると、「今の自分がすべきこと」がハッキリとして、行動しやすくなります。
毒親育ちなら、一度くらい「(自分は)毒親みたいになりたくない」と、自分の行動をあらためよう、変えようと決意するでしょう。しかし、その決意が途中で消えてしまったら…気づいたら毒親と同じ言動をして、自己嫌悪に陥っているかもしれません。
それを防ぐ方法のひとつが「深堀り」です。書き出したことに対して「なぜ?」と理由を挙げて、さらにその理由に対して「なぜ?」と理由を挙げてみてください。3回ほどくりかえすと、悩みや問題の本質が見えてきますよ!
手順4:価値観マップを完成させる
書き出した内容は粗削りの状態なので、追記や削除をして、納得のできる形にまとめて価値観マップを完成させます。
価値観マップは、あなたの価値観や思考回路をまとめたものです。迷ったとき、悩みがあるときに活用できるので、見返すときにわかるようにしておくのがおすすめです。
手順5:価値観マップに書いたことを行動に起こす
せっかく時間をかけて作った価値観マップだからこそ、できる範囲で行動に起こすのがおすすめです。
価値観マップに書いたことをどのように取り入れるか悩むときは、日々の生活に取り入れるのがおすすめです。
なぜなら、今のあなたは、価値観マップに描いたあなたの姿とギャップがあるからです。それを変えるのが「習慣の積み重ね」です。
できなかったことに目を向けがちであれば、「やりたいことリスト100」に、価値観マップで書いた行動を加えてみるのもアリです。
毒親育ちが価値観マップを作るときのコツ
毒親育ちが価値観マップを作るときのコツは下記のとおりです。
- コツ1:辛くなったり苦しくなったら中断する
- コツ2:一気に書き上げようとしない
- コツ3:価値観に制限・制約をかけない
- コツ4:自分にダメ出しをしすぎない
- コツ5:今までの自分の言動を書き出す
- コツ6:定期的に価値観マップを見直す
コツ1:辛くなったり苦しくなったら中断する
毒親のことを思い出すことになるので、辛くなったり苦しくなったりしたらすぐに中断してください。
価値観マップは、毒親育ちのあなたが変わるきっかけをもたらしてくれますが、作らなければいけないものではありません。フラッシュバックなどで苦しんで作るものではありません。
もっとも大切なものは「あなた自身」です。心の揺れを安定させるところから始めても遅くはありませんよ!
コツ2:一気に書き上げようとしない
これまでの出来事や自分が感じたことなどを振り返りながら作るので、じっくりと時間をかけて作るくらいがちょうどいいです。
価値観マップは、あなたの内面を深く知ることでもあります。内容によっては書きづらいこと、書きたくないこともあるはずです。焦って作り上げようとしなくても大丈夫です。
コツ3:価値観に制限・制約をかけない
ひとりで取り組んでいても、無意識のうちに毒親や他人の目を気にして、「キレイに」仕上げようとしないように意識してみてください。
何十年にもわたって染みついたクセでもあるので、他人の目を気にしないようにしないことの方が難しいと感じるでしょう。しかし、価値観マップを見るのはあなただけなので、あなたがわかれば何を書いてもいいのです。
あなたのことを一番知っているのは「あなた自身」です。できるだけこれまでの「常識」や「普通」にとらわれず、自由に思いのまま書いてくださいね!
コツ4:自分にダメ出しをしすぎない
毒親育ちほど、自分の言動をネガティブにとらえるので、ダメ出しをして凹まないように注意してください。
ダメ出しをエネルギーに変えるタイプの方もいるので、ダメ出しが悪いことではありません。ダメ出しをして自分を卑下したり、何もできないと思い込みやすくなるので、その程度には注意してください。
コツ5:今までの自分の言動を書き出す
今までの自分の言動を書き出すことで、行動パターンから価値観を考えやすくなります。
今の価値観や考え方は、これまで自分が感じてきたことの積み重ねです。たとえば、「白・グレー・黒」「良し悪し」「快適・不快」「好意的・罪悪感」などの選択です。
感情の波によって、同じ出来事でもとらえ方が変わることもありますが、価値観を知るひとつの判断材料にはなります。
コツ6:定期的に価値観マップを見直す
環境の変化で価値観が変わりやすく、定期的に価値観マップを見直すのがおすすめです。
ライフスタイル、ライフイベントだけでなく、毒親育ちは毒親による毒され具合でも、価値観が劇的に変化します。引きこもりからパリピになるくらいの大変身をすることもあるのです。
価値観の根本が大きく変わることはありませんが、毒親との距離感によって視野が広がり、深くなります。人は変化していくものなので、ときにアップデートも必要です。
まとめ:毒親育ちこそ価値観マップを作ろう!
上記で紹介した「価値観マップの作り方」を実践すると、今後は自分が大切にしていることがわからなくて悩むことはなくなり、自分の価値観に基づいた判断や行動ができるようになります。
最後にもう一度、価値観マップの作成手順を確認してみましょう。
- 手順1:ノートもしくはスマホアプリを用意する
- 手順2:自分の価値観・考え方を書き出す
- 手順3:書き出した自分の価値観・考え方を深堀りする
- 手順4:価値観マップを完成させる
- 手順5:価値観マップに書いたことを行動に起こす
最初は、マインドマップの使い方や価値観マップの作り方に戸惑って時間がかかるかもしれませんが、何度も何度もこの記事を読みながら書き出してみましょう!
コメント