毒親から逃げよう!毒親育ちが分籍した理由・変化を解説【体験談】

毒親育ちの分籍体験談|毒親のお悩み解決コーチング 毒親問題コラム

・毒親育ちが分籍した理由を知りたい
・分籍後の毒親のリアクションが怖い
・分籍後にどんな変化があったのか聞きたい


「自分の親は毒親だ」と気づいて、毒親との絶縁・決別のために分籍を検討する人が増えてきました。しかし、身近に分籍した人がいなかったり、毒親からの報復を恐れて、手続きをためらう人も多いです。

私は、分籍という制度を知り、実際に手続きをするまで約2年かかりました。結論を先にお伝えすると、分籍して良かったです。


佐藤みなと
毒親育ちで分籍した人がいたら、検討中の人が参考になるんじゃないか…


そこでこの記事では、毒親育ちの私が分籍を決めた理由、分籍の手続きをするまでに考えていたこと、分籍するか悩んだ時の対処方法について解説します。

この記事を読み終えると、あなたに合った決断がしやすくなり、分籍のことで悩むことはなくなります。




分籍の手続きは誰でも簡単にできる

分籍の手続きは誰でも簡単にできる|毒親のお悩み解決コーチング

分籍(ぶんせき)は、あなたひとりだけが登録された戸籍を作る法的な手続きです。

分籍の手続きの流れは、


・STEP1:住まいのある市区町村の役所へ行く
・STEP2:戸籍課の窓口へ行く
・STEP3:分籍届を記入して提出する

と、3ステップで進みます。

私が2020年に分籍の手続きを行った際の状況は下記のとおりです。


住まいのある市区町村の役所へ行く

佐藤みなと
わざわざ休みを取って手続きしに行ったので、平日の朝イチに行きました。

平日であっても、役所は手続きや相談する人でごった返します。肌感覚ですが、朝イチを逃したらいつ終わるかわからないです。

混雑を避け、待ち時間を失くし、最短で手続きを済ませるには、開庁時間ピッタリに入口を通過するくらいがちょうどいいです。


案内係の職員に用件を聞かれる

佐藤みなと
私が行った役所には、出入り口に案内係の職員がスタンバイしていました。

案内係の職員に分籍する旨を伝えました。しかし、この職員が分籍のことを知らなかったので、他の職員確認して戻ってくるまで待ちぼうけ。後に、戸籍課の窓口を案内されて、戸籍課の窓口まで向かいました。


戸籍課の窓口周辺で分籍届の書類を探す

佐藤みなと
住民票や戸籍謄本を入手するときと同じように、記入スペースに分籍届が置かれていると思ったからです。

残念ながら、記入スペースに分籍届は置かれていませんでした。近くにいた職員に声をかけ、分籍したい旨を伝えたところ、番号札を取って近くのベンチに座って待つように指示されました。

分籍届で必要となるため、この間に現在の戸籍謄本発行用に収入印紙を購入ました。


戸籍課の窓口で分籍の手続きを行う

佐藤みなと
待合席に座ってから窓口に呼ばれるまでの所要時間は約5分でした。

窓口では、


・分籍後に元の戸籍に戻れないなどの注意事項の説明
・分籍後の本籍地の確認
・分籍届に必要事項の記入

が行われ、窓口の職員が手続きをするために待合席へ戻りました。10分後くらいにふたたび窓口に呼ばれ、手続きが完了した旨を報告されました。

このとき、分籍後の戸籍が必要か聞かれました。手続きなどで住民票や戸籍謄本が必要な場合は、入手しておいてください。


分籍Q&A

分籍Q&A|毒親のお悩み解決コーチング

分籍で気になるQ&Aをまとめたものは下記のとおりです。


分籍の手続きの所要時間は?

佐藤みなと
私の場合、手続きの所要時間は10分、役所に入ってから出るまでで見ると15分くらいでした。

行く時期や時間、役所ごとの対応方法によって、所要時間は変動します。 役所で後悔されている「混雑予測カレンダー」を確認してから行くのがオススメです。

混雑予測カレンダーは、行く予定の役所名、混雑予測と検索窓に入れてGoogle検索すると、あなたが行く役所の混雑状況が確認できます。ぜひ参考にしてみてくださいね。


分籍の手続きで必要なものは?

佐藤みなと
分籍届、戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)、印鑑、本人確認書類の4つです。

分籍届と戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)は役所の戸籍課で入手できるので、実質持参しなければいけないものは印鑑と本人確認書類です。


毒親に分籍したことがバレないの?

佐藤みなと
毒親が住民票や戸籍謄本を入手しない限り、バレない可能性の方が高いです。

毒親に分籍したことがバレるのが不安なときは、


・分籍の手続きを見送る
・分籍後に住民票と戸籍謄本の閲覧制限をする
・一人暮らしを始めるなど分籍を正当化する理由を作る

という方法で対応できます。毒親だから分籍しないといけない……というわけではないので、無理に分籍しなくても大丈夫です。

私の場合、毒親に分籍したことがバレたので、バレないための方法を記事にまとめています。詳しくは下記の記事を参考にしてくださいね。


毒親に分籍がバレたときの対処方法|毒親のお悩み解決コーチング

毒親に分籍がバレた原因・対処方法・メンタル回復方法を解説【体験談】

>>毒親に分籍がバレた理由を解説


毒親育ちは分籍の手続きにためらいやすい

毒親育ちは分籍の手続きにためらいやすい|毒親のお悩み解決コーチング

毒親育ちにとって、分籍は手続きするのにためらう要素が多いです。なので、実際に手続きを検討したことは多くても、手続きに踏み切らずにいるのではないでしょうか。

具体的な理由は下記のとおりです。


理由1:手続きが面倒

佐藤みなと
わざわざ平日に役所に行かないといけないので、面倒に感じます。

仕事などで平日に予定が入っていると、わざわざ予定を調整して時間を作らなければいけません。せっかくの休みに役所……それだっら、楽しいことをするために時間を使いたいですよね。


理由2:分籍の手続きをしても何も変わらない

佐藤みなと
分籍の手続きをしたところで、法的に毒親との関係が変わらないのが大きいです。

戸籍を分けるだけなので、家族としての義務は残ります。分籍まで考える毒親育ちは、毒親との絶縁も視野に入れていることもあります。

分籍だけでは「ぬるい」ので、メリットもデメリットも感じにくいかもしれません。


理由3:毒親にバレる不安や罪悪感が大きい

佐藤みなと
毒親の顔をうかがいながら生活していたので、不安や罪悪感が大きくなりやすいです。

毒親によって「家族は絶対」という価値観を植え付けられてきたからこそ、毒親を裏切るように見える分籍に抵抗を感じることがあります。毒親育ちは、自分のことを犠牲にする習慣が身についていて、毒親や家族を優先して考えやすいです。


理由4:分籍をすると決める勇気が持てない

佐藤みなと
他人軸で生きてきたので、自分のことを自分で決めることができなかったり、苦手だったりします。

自分にとって大きな転機となるときに、毒親育ちは誰かに相談せずにはいられません。毒親や身近にいる友人・知人に意見を求めて、そのとおりに決断・実行しがちです。

毒親にそうするように求められてきたことが影響しているほか、


・自分で決断することに慣れていない
・決断の仕方や判断基準がわからない
・決断して何かあったときに責任を負いたくない

など、毒親育ちの性格が影響している場合もあります。

分籍に限っていえば、決断の先延ばしが必ずしも悪いことではありません。しかし、先延ばしするクセがついていると、後悔することも増えます。小さなことから「自分で決断する」という経験を積んでみるといいですね。


理由5:分籍すると決断するのが苦しいと感じる

佐藤みなと
決断に慣れていないぶん、それをしなければならない状況に苦痛を感じやすくなります。

人によっては、「決断しなくちゃ」と思うほど何も考えられない、考えたくないと拒否反応が出ることがあります。家族や親など、これまで正しいと思っていた価値観をくつがえすことになるので、苦痛と感じることもあります。

決断しないということも選択肢のひとつです。決断するのが今ではなかっただけなので、即決する必要はありません。


分籍の手続きをするまでに2年かかった

分籍の手続きをするまでに2年かかった|毒親のお悩み解決コーチング

私の場合、分籍という制度を知ってから実際に手続きをするまでに1年かかりました。なので、「分籍をするにしても、自分なりに腹をくくれたタイミングで分籍すればいいんじゃない?」というスタンスです。

それでも私が分籍することにした理由は下記のとおりです。


理由1:自分にとってのメリットを決めた

佐藤みなと
分籍の制度そのものにメリットもデメリットもないので、自分なりの「大義名分」があると決断しやすいです。

当時、平日に仕事をしていたので、手続きのためにわざわざ有休を取るのは面倒でしかありません。決め手は、2年間放置していて、手続きが面倒という思いよりも毒親に関わりたくないという思いの方が強くなったからです。

実際、心身に影響が出ていたことが大きかったです。

たとえば、


・毒親に反射的に拒絶反応を示すようになった
・毒親の言動に嫌悪感を強く感じるようになった
・毒親の言動に「何様?」と思うことが増えた
・毒親の言動によって感情の浮き沈みが激しくなる
・毒親と関わった後に心労を感じ、回復に数日かかった

といったことです。私にとっては明らかな健康被害なので、毒親とつながりがあること自体が有害でした。

佐藤みなと
ここまででなくても、「毒親とは違う人生を送る」「毒親から心身ともに解放する」といった、漠然としていても立派な理由です。


理由2:毒親と関わりたくなかった

佐藤みなと
いわゆる「生理的に無理!」という状態です。毒親と関わるだけで不幸になる……という予感しかありませんでした。

私の場合、一人暮らしを始め、帰省することをやめて、毒親と距離を置くようにしていました。おかげさまで毒親から攻撃されることはかなり減り、分籍前も穏やかな日々を送れていました。

しかし、それがいつまで続くかわからない……その不安と隣り合わせの状態を続けるのは嫌でした。分籍は自分の決意表明もかねていました。


理由3:毒親のいない人生にしたかった

佐藤みなと
毒親との距離感を考えたときに、毒親の存在がデメリットでしかありませんでした。

「生理的に無理!」と思っている時点で、相手との関係は破綻しています。実際、私が分籍すると決めたとき、毒親とのLINEなどのやり取りはきょうだい経由でした。

きょうだいから連絡が来るたびに、「家族だから」という考えもキレイゴトにすぎないなと冷ややかでした。些細な事でも、毒親とか家族に気持ちを揺さぶられ続けるのはメンタルに良くないと思っていました。

距離の置き方は人それぞれです。あなたにとって適切な距離感は見定めてください。


理由4:長女の呪いから解放されたかった

佐藤みなと
ことあるごとに、長女のあるべき姿を毒親に押し付けられて、うんざりとしていました。

たとえば、


・早く結婚して孫の顔を見せろ
・お姉ちゃんとして、きょうだいの手本になれ
・きょうだいの手本だから、家庭内ルールにしたがえ
・大人になったら、祖父母や毒親たちの面倒を見ろ
・大企業に就職して、高スペックの相手を見つけろ

といったことが挙げられます。

生まれた順番だけで、家族内での役割を一方的に押し付けられるのは嫌でたまりませんでした。毒親にとってそれが当たり前なので、私が異論を唱えても攻撃されて終わりです。

理由5:自分の人生を大事にしたかった

佐藤みなと
「これ以上、毒親に振り回される人生はこりごりだ!」と思えたからです。

分籍を決断する頃には、毒親に対する情がなくなっていました。「親だから大事にしなくちゃいけない」ではなく、「親だから何をしてもいいと思うなよ」という感覚です。

親にほめられたり大切にされたいと思っていましたが、それはかなわぬ夢。親の言いなりになったところで、デメリットだらけだと目が覚めました。

実際に、


・毒親に「絶縁だ」と言われた後、撤回を要求される
・親だと言うことだけで自分の言動を正当化する
・私の言い分を聞かず、一方的に責め立てる

といったことが起こりました。

文面では大したことのないように見えるかもしれません。しかし、毒親は発狂し、金切り声で何を言っているかわからなくなるくらいまで暴言を吐いてきました。恫喝まがいの言動しかなく、関わるだけムダな時間と思い至りました。


分籍したら気持ちがスッキリした

分籍によって毒親の悩みの3割は解消される|毒親のお悩み解決コーチング

佐藤みなと
分籍して、個人的に「もっと早く分籍しておけば良かった」と思いました。

分籍の手続きをして、気持ちの面で変わったことが大きかったです。

具体的な理由は下記のとおりです。


理由1:毒親が原因のストレスがなくなった

佐藤みなと
当然ではあるのですが、毒親に毒されていると意外に気づけないものだったりもします。

私は、分籍前からひとり暮らしをして、物理的に距離を置いていました。毒親とも音信不通状態にしていたのですが、毒親に刷り込まれた価値観がフラッシュバックされることがありました。

分籍して、毒親との関係がブチっと音を立てて切れたように感じました。「もう毒親を気にしなくていい」と言われているようで、自分を肯定的に受け入れやすくなります。


理由2:新しい人生を歩む自信になった

佐藤みなと
自分の意思で、毒親から離れる経験をしたからです。

なんだかんだで毒親の言いなりになることが多かったので、毒親をからめたこの決断はかなり大きいです。自分の意思で毒親を拒否するなんて、毒にまみれてたらできないことです。

分籍の手続きはわずかな反抗にすぎないかもしれません。ですが、「毒親に関わらない」と決められたのは、毒親と同じ人生を歩まない、歩まない努力をするという意思があったからこそ。その意義はかなり大きいです。


理由3:自分の人生に責任を持つようになった

佐藤みなと
頼れる身内がいなくなって、自分ひとりでも生き抜くためにはどうすればいいかを考えて行動するようになりました。

毒親と絶縁できたわけではありませんが、分籍によって毒親と絶縁した感覚がありました。分籍した当時は「パートナーはいても、一生独身をつらぬく」というスタンスだったので、老後まで困らない人生設計が必要でした。

具体的に考えたことは下記のとおりです。


・収入源を確保するための仕事
・生活に困らないようにするための資産管理と運用
・何事も冷静に対処できるための知識の積み上げ
・毒親のいない人生を送るためのライフプランの再構築

小さなことでも主体的に取り組むようにしてみてください。物事に対する見方が変わったり、色々なことを考える心のゆとりもできます。


まとめ:分籍で毒親から解放される一歩を踏み出そう!

分籍で毒親から解放される一歩を踏み出そう!|毒親のお悩み解決コーチング

上記で紹介した「毒親育ちが分籍した理由」を知ると、分籍するかしないかの判断をしやすくなります。また、分籍しようと思った場合は、実際に手続きすると毒親から解放される一歩を踏み出せます。

最後にもう一度確認してみましょう。分籍をするか悩んだときに考えることは下記のとおりです。

分籍をするか悩んだときに考えること

・自分にとってのメリットを決める
・毒親とどのような関係を築きたいか決める
・自分のライフプランをぼんやりでも思い描く


分籍は急いで対応しなければならない手続きではありません。何事も、あなたにとってのタイミングがあります。適切な判断をしていくためにも、決断力を鍛えるのがおすすめです。

判断力・決断力について、詳しくは下記の記事で紹介しています。


決断力・判断力を鍛える方法|毒親のお悩み解決コーチング

脱・毒親の必須スキル!毒親育ちが判断力・決断力を鍛える11の方法

>>判断力・決断力を鍛える方法を解説


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